2013年04月22日

『からすのおかしやさん』『からすのやおやさん』

からすのおかしやさん (かこさとしおはなしのほん)
からすのおかしやさん (かこさとしおはなしのほん)
からすのやおやさん (かこさとしおはなしのほん)
からすのやおやさん (かこさとしおはなしのほん)


『からすのおかしやさん』『からすのやおやさん』かこさとし/著。偕成社。

 かの有名な『からすのぱんやさん』の四兄弟が大人になり、それぞれがそれぞれの生きる道を見つけていく、からすのパンやさんその後編。
 やおやさんになるのはりんごさん。おかしやさんになるのはチョコくん。

 どっちもパートナーを見つけて結婚してしまうのですが、「お嫁さんにください」って、わたしが言われたら「猫の子じゃね〜しホイホイあげられっかー!!」と激怒すると思うのですが、この辺は昔の人の考え方だから仕方ないとしよう(でもカラスの子だからいいのかね?)。

 田舎のお菓子やさんは和菓子と洋菓子を同時に売っているのが不思議でしょうがなかったのですが、なんとなくこの本を読んで謎が解けた気がします。でも、和菓子と洋菓子は別もんであると思います。

 そんなこんなでいずみがもりはお店も増えて木も増えて、賑やかになっています。
 5月には『からすのそばやさん』と『からすのてんぷらやさん』も出るそうなので、買いたいと思います。四冊買うとトートバッグプレゼントだそうですよー。
 written by 桔梗 at 14:08 | Comment(0) | 絵モノ:絵本 | 更新情報をチェックする

2013年04月11日

『チェロの木』

チェロの木
チェロの木

『チェロの木』いせひでこ/著。偕成社。

パブロさんのバッハは、
森をわたる風のようだったり、
川の流れのようだったり、
祈りのようだったりした。
ことばではあらわせないことを
思いおこさせるようだった。
そんなふうに歌うチェロを、
とうさんは工房の木の板からつくりだしたのだ。
曲をつくった人がいる。
それを演奏する人がいる。
その楽器をつくる人がいる。
星がめぐるように、
音楽が時間をこえてみんなをつなげていた。


 透明水彩で描かれる、親子三代に渡る森と音楽とそして受け継がれていく思いの絵本。

 これまでの絵本の中で一番ステキで好きでした。
 森を育てていた祖父、その木を使って弦楽器をつくる父、そして子どもの僕は森に見守られ、育てられ、父の作ったチェロの音に惹かれて、チェロを子どもに教える教師になる……。

 形を変えながらも確実に受け継がれていく絆と想い。それは人間だけのものではなくて、木や森の記憶でもあり、根源的な命の記憶でもある。それを表現することが、作者にとっては絵本であるけれど、作中に出てくる人々にとっては、樹を育てることであり、チェロを作ることであり、音楽を奏でることであり、そしてヒトを「教育」していくことである。

 森の表現も今までで一番と言っていいほど素晴らしかったと思いますし、話の内容も素敵でした。
 いせひでこ氏の絵本の中ではわたしの中ではこれがベストです。
 ぜひ一度手にとって見て欲しいと思います。
 written by 桔梗 at 10:15 | Comment(0) | 絵モノ:絵本 | 更新情報をチェックする

2013年04月10日

『ながいよるのおつきさま』


ながいよるのおつきさま (講談社の翻訳絵本)
ながいよるのおつきさま (講談社の翻訳絵本)

『ながいよるのおつきさま』シンシア・ライラント/作。マーク・シーゲル/絵。渡辺葉/訳。

むかしむかし ひとびとは
そらに うかぶ おつきさまに なまえを つけた
1ねん 12かげつ
それぞれの つきに それぞれの まんげつ
ひとつひとつの まんげつに なまえを つけた


 ネイテイブ・アメリカの人々がつけた12の満月の名前を絵本にしたもの。
 全てが夜の満月で、夜の絵本です。
 旧暦に直しても日本とは少し合わないところもあるし、満月だけでなく、欠けていく月も楽しむ日本とは感性がちょっと違うところもありますが、そこがまた楽しく素敵な本でした。
 夜には静かになるのではなく、月の下でこそ活躍するモノ達があり、そしてそれは子どもには手に入れ難い神秘の扉だと思います。
 そこがうまく表現されているかな、伝わりにくいかな、とは思いますが、綺麗な本でした。
 written by 桔梗 at 10:33 | Comment(0) | 絵モノ:絵本 | 更新情報をチェックする

2013年03月30日

『六蓮国物語 翠竜と赤の天女(上)』

六蓮国物語 翠竜と赤の天女(上) (角川ビーンズ文庫)
六蓮国物語    翠竜と赤の天女(上) (角川ビーンズ文庫)
『六蓮国物語 翠竜と赤の天女(上)』清家未森/著。角川ビーンズ文庫。

「前に言ったろ。君がどこかに隠されたら捜し出して助けるって」


 怪力お嬢様とひ弱な呪言師の恋物語、最終巻一歩手前。

 やっぱりなー、こっちは終わらせるのか。というのが本音。
 あとは雑誌収録の短編も二編入っていたので、番外編を書かせるつもりもなく、下巻で完結となるんでしょうね。
 なんだか、楽しかったはずなのに、一気に編集部の方針に冷めた。

 にしても、橘さん、陰陽師じゃなくて坊さんのほうでしたか。錫杖持ってるし、イラストはクナイ投げてるし、まあいいんだけれどさ。
 ラブラブも激甘ってほどでもなく、切なく楽しめましたし。
 うん、まとまってましたよ。
 それ以外に言うことないわー。
 written by 桔梗 at 13:31 | Comment(0) | 小説:ライトノベル | 更新情報をチェックする

2013年03月12日

『プロメテウスの罠』

プロメテウスの罠: 明かされなかった福島原発事故の真実
プロメテウスの罠: 明かされなかった福島原発事故の真実
プロメテウスの罠 2
プロメテウスの罠 2
プロメテウスの罠 3: 福島原発事故、新たなる真実
プロメテウスの罠 3: 福島原発事故、新たなる真実
プロメテウスの罠 4: 徹底究明! 福島原発事故の裏側
プロメテウスの罠 4: 徹底究明! 福島原発事故の裏側


『プロメテウスの罠』シリーズ。朝日新聞特別報道部/著。学研パブリッシング。

 朝日新聞の新聞連載を単行本にまとめたものです。
 心が痛くなります。
 それぞれが、それぞれの上層部の混乱の中、まさしく命の危険を背中に、首筋に感じながら、自分たちが出来る最善を尽くしていることが分かります。
 無名の方々に支えられそして、今の危うい状態がなんとか保たれていることがよく分かります。
 自衛隊も、町役場も、そして市井の人々も、自分たちに出来る最善を尽くそうと努力して、今がある。
 それぞれに家族があり、守りたい人がいます。
 帰る場所があり、生きる場所があり、そして、命をもった尊厳ある一人の人間です。
 未来という希望があります。
 その『未来』を投げ打つ覚悟で動いています。

 トップはその無名の方を罵るしか出来ない。
 責任をとることもしない。
 そして、このコントロール出来ない物体を未だに動かし続けようとする人類。
 そして、それらを決定してきた自民党を再び選んだ日本人。

 わたしたちには何が出来るのだろう。
 無名のわたしたちにも、きっと何かが出来るはずです。
 希望を持ちたい。
 パンドラの匣の底には希望があるはずだと信じたい。
 そう思いつつ、祈るように、新聞を読むのです。
 written by 桔梗 at 11:40 | Comment(0) | その他:企画モノ | 更新情報をチェックする

2013年03月01日

『六蓮国物語 地下宮の太子』

六蓮国物語 地下宮の太子 (角川ビーンズ文庫)
六蓮国物語  地下宮の太子 (角川ビーンズ文庫)

『六蓮国物語 地下宮の太子』清家未森/著。角川ビーンズ文庫。

「あの頃の私はものを知らなかったのです。季隆様が世のため人助けのため、有事にそなえて仕事もせず体力を温存なさっていたことに気づきもせず……」
「怠けてたんだよ! 単純にな!」


 斜め上に行く主人公を書かせたら天下一品な清家未森作品。
 今回も、尊敬する翠玉の神使い様が季隆だと分かった結蓮は逃げまわってしまったり、異様に崇拝してしまったり、と前半は揺れ動く乙女心と恋心とを楽しめます。
 あとがきにもあるように、今作では太子が掘り下げられて、太子の想いというものが明らかになります。

「……もっと大きな意味で大切にしたいと思っています」



 季隆の方では恋心がしっかりと成長し、深い愛情にと変わっていっています。
 「生贄」として捧げられそうな結蓮。それに対し、以前、発言していたような行動を季隆は取れるのか。
 黒幕は誰なのか。
 崇怜とその副官はどこまで何を企んでいるのか。封印省の長官は?
 乞うご期待、というところで今回は終わっています。

 今回、とても丁寧に書かれていた分、前半三冊が展開を急ぎすぎ、詰め込みすぎていた感が拭えません。
 そして怒涛の三ヶ月連続刊行。作家さん大丈夫ですか。
 編集部の考えていることがわからない、というのが正直なところですが、続きがとても楽しみです。
 収まる所に収まるんだろうな、という安心感とそれを期待出来る作品になっていはいますが……。
 うーん。どうも前半が急ぎすぎていた分、それに反してスピードが落ちた感と、最初からこれくらい丁寧に冊数かけて書いてくれればいいのに、そして、内容が薄いかしらという思いが抑えきれません。

 編集部としては、身代わりを引き伸ばせるだけ引き伸ばしている感がやはりあるし、それに対してこっちは結末を急げ! って書いてたものを、案外人気が出たから丁寧に書いてもいいよ? って感じなのでしょうか。

 まあ、アタマを使わずに読めるので、大変楽しく読ませて頂きました。
 『翼の帰る処』が放置されたまま新刊出たとか、他にも年単位で寝かせてるラノベがあるとか、新聞をそもそも12月分を捨て、2月分が3週間残ってるとか、色々現実を忘れて久しぶりに活字が読めたので、そういう意味でも大変有り難い本でした。
 次の巻も予約してあるので読みたいと思います。

 トコロで。
 イラストに関してですが。
 ウィンクして星が飛ぶって……。
 なんて昭和な表現なんでしょうって気になったのはワタシだけですか……。
 そうなんですか。
 あまりの古臭さに撃沈したんですが……。
 written by 桔梗 at 11:58 | Comment(0) | 小説:ライトノベル | 更新情報をチェックする

2013年02月26日

『はじめてのうちゅうえほん』

はじめてのうちゅうえほん
はじめてのうちゅうえほん

『はじめてのうちゅうえほん』てづかあけみ/作・絵。村田弘子/ディレクター。的川泰宣/監修。斎藤紀男/制作協力。パイインターナショナル。

 子ども向けのわかりやすい宇宙についての絵本が欲しかったので買いました。
 増刷されているのは内容がそのままなので、科学的に比べる物も知識もそのままなので、なるべく最新の情報でわかりやすいものを探していました。

 ただ、これだけ、監修やらディレクターやらついて、JAXAの方もいるのに、写真が一枚も使われていないことがすこしがっかり。
 せめてホンモノの写真を出して欲しかった。というのが本音。

 それ以外は内容としても新しく、良い本だと思います。
 宇宙系は小難しいか古いかなので、内容が新しいという点が良い本だと思いました。科学は最新知識が重要ですね。
 written by 桔梗 at 13:12 | Comment(0) | 絵モノ:絵本 | 更新情報をチェックする

2013年01月13日

『世界のなめこ図鑑』

世界のなめこ図鑑(通常版)
世界のなめこ図鑑(通常版)

『世界のなめこ図鑑』Beeworks・SUCCESSES/監修。エンターブレイン。

「百匹コシカケても大丈夫!」


 スマホのアプリから飛び出したなめこ栽培の本。
 スマホも持ってなければ特に可愛いとも思わないのですが、周囲がハマっているため、なんとなく流されてしまいました。

 平成も四半世紀経つのに、ネタが昭和で、昭和な笑いが好きな私は思わず吹きました。だって昭和生まれだもん。

 written by 桔梗 at 17:50 | Comment(0) | その他:企画モノ | 更新情報をチェックする

2013年01月11日

『グスコーブドリの伝記』

グスコーブドリの伝記 (ポプラ社の絵本)
グスコーブドリの伝記 (ポプラ社の絵本)

『グスコーブドリの伝記』宮澤賢治/原作。司修/文・絵。ポプラ社。

「そしてちょうど
このお話のはじまりのようになるはずの
たくさんのブドリのお父さんやお母さんは
たくさんのブドリやネリといっしょに
その冬を暖かい食べものと
明るいたきぎで楽しく暮らすことができたのでした」(原文ママ)


 誤植ですな。

 うー。宮澤賢治の理想郷イーハトーブに厳寒が訪れてそれで主人公が犠牲になって、その冬を乗り切るのですが。

 岩手の冬がどんなものか、季節のめぐりが一つうまくいかないだけで、どれだけ作物に影響が出て、どれだけの民が食いっぱぐれ、そのために死んでゆくのか。
 わたしはそれを知っていますが、どうしても誰かが犠牲になることでそれを納めようとする「生贄」思想が好きになれませんでした。
 一人が死ねばみんなが助かる。
 それは数の上では正しく、理想なのかも知れません。
 しかし倫理の上では?
 みんなのために犠牲になる崇高さに酔ってはいないのか?
 残された者の悲哀は?

 どうしても、わたしはそこが感情で納得できませんでした。

 ブルーの絵は綺麗で悲しみを誘い、そして静寂さや幻想的な雰囲気を醸しだしているのですが。

 昨今の原発問題とからめて、爆発直後に原子炉を冷やすために作業された自衛隊の皆さんや、今フクシマ原発で作業されている方々、そこで暮らす方々のことを思うと……。
 崇高な使命かもしれません。
 それでも誰かを犠牲にして成り立つ世界はわたしは居心地が悪くてたまらないのです。
 切羽詰まった状況でも、それでも。

 誰かが誰かの犠牲になることなく暮らしていけること、その甘っちょろい理想を叶えるためにわたしは日々頑張っていこうと思います。
 written by 桔梗 at 10:29 | Comment(0) | 絵モノ:絵本 | 更新情報をチェックする

2013年01月05日

あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。
 拍手ボタンを押してくださる方、ご訪問して下さる方には申し訳有りませんが、なかなか更新できずにおります。
 自分の体調や体力・心の問題、色々重なりまして、本を読めなかったり、読めても感想をかけずにいたりしています。
 ですが、自分ではこの読書感想ブログとても大切に思っています。

 あちこち手を出して、管理人としてどうかなと思わなくもないのですが、自分では大切なブログの一つにであり、日記で息を抜き、ツイッターでささやかな交流を楽しみ、自分のカタルシスを得るために色々と手を出し、以前ほどこちらに時間を割けないのも事実です。

 のんびりですが、こちらにも変わらず文章を書いて行く所存ですので、お気長にお付き合い頂けましたら嬉しいです。

 今年一年の、皆さまの平和と幸せを祈念しております。
 また、被災地におかれましては一日も早く、ご自分たちが納得する形で生きていけることを願っております。

 今年一年、皆さまに少しでも楽しく幸せだと感じられる時間を提供できましたら嬉しく思います。
 written by 桔梗 at 21:33 | Comment(0) | 雑記:ごあいさつ | 更新情報をチェックする